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![]() ![]() 太陽電池の発電コストをシミュレーション(3) 収益性では住宅向けが有利
[2009/05/26]
テクノアソシエーツは,太陽電池の「システム導入費用」を,「モジュール原価」,「パワー・コンディショナ原価」,「工事原価」,「粗利益」の4要素に分け,結晶Si系,薄膜Si系,化合物系のそれぞれについてシミュレーションを実施した。「モジュール」については,前回実施した「モジュール・コスト」の結果を踏まえ,システムの導入自体は住宅用(日本)を前提に置いた。 「発電コスト」では,世界の各国・地域の日照量の違いを加味し,結晶Si系太陽電池システムの導入を想定し,年間導入費用を年間発電量で割った値(円/kWh)を推定した。シミュレーション結果から,発電コストが既存の電力料金と同等になる「グリッド・パリティ」の実現時期は家庭用の場合,日本が2013年(図1),欧州が2016年,米国が2019年と3〜6年の開き(いずれも金利を4%と仮定)がある。 また,金利水準が変わると発電コストに影響し,場合によっては日照量で有利でも金利水準が高いと発電コストで不利という逆転も起こり得ることから,各国の金利水準の事情も考慮する必要がある。こうした金利水準の違いは同じ国の中でもアプリケーションの違いによっても生じ,一般には企業向けや電力事業者向けより,住宅向けの方が金利水準は低く収益性を確保しやすいといえる。シミュレーションでは住宅向けと電力事業者向けでは,導入費用を同じと仮定した場合,電力コストで1.5〜2倍の違いが出た(図2)。 テクノアソシエーツは,これら調査分析を「太陽電池・発電業界の変革シナリオ2009」としてまとめた。本レポートは,太陽電池関連企業のROI(return on investment)を評価する上でベースとなる「発電コスト」のシミュレーション手法を提供するものである。類似の予測データと質的に異なるのは,今回はシミュレーションのデータの根拠に加え,方法論も明らかにする点である。よって,今回のシミュレーション結果は,ある想定した初期値を入力した参照例にすぎない。また,今回は太陽電池モジュールに関して既存技術の延長上を前提としたが,実際には多接合型や集光型といった高効率化技術の導入や量子ドット型といった変換効率の理論値を大きく変えるようなイノベーションが起こる可能性がある。こうしたイノベーションによる影響については,研究会の議題とし,そこで得られた知見を次回のレポートに組み込む予定である。
(朝倉 博史=テクノアソシエーツ)
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