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製造戦略から見たHV・PHV・EV動向と今後〜部品メーカーの電動車戦略とOEMの調達・内製化はどこまで進んでいるのか?

電動化を主導する海外Tier1自動車部品
Bosch、Magna、Conti、ZF、現代Mobis、Michelinの取り組み

[2013/01/31]


 海外メーカーを中心に大手部品メーカーが、電動ドライブシステムのラインアップの充実に力を入れている。ハイブリッド車(HV)分野のトランスミッションで顧客開拓を行い採用が進んでいる企業、電気自動車(EV)向けソリューションの一括提供を始めた企業など、実際に採用が進み、商売を広げている企業も出てきた。最近では、電動化部品を規格化し、完成車メーカーが主要ユニットをわざわざ開発しなくても済むように製品群の整備を始める動きも出ている。
 海外大手部品メーカーの電動化部品への取り組み状況を見ると、各社ともモーター、電池、制御、ブレーキなどフルラインで準備しているのが分かる(図1)。こうした傾向は年々強くなっており、電動化部品に強い部品メーカーにとっては世界中でビジネス機会が広がる。今回、ここで注目される海外大手各社の取り組みを紹介する。

図1●海外大手部品メーカーの電動化部品の取り組み概要
図1●海外大手部品メーカーの電動化部品の取り組み概要
上位部品メーカーほど電動部品のフルライン強化の傾向が見られる
(公開情報を元にテクノアソシエーツが作成)

Boschの電動車戦略
 独Boschは、21件のe-モビリティR&Dプロジェクトを展開し、これまで欧州における「e-モビリティのR&D」を担ってきた。しかし、これからは世界の「e-モビリティ・サプライヤー」へとまさに飛躍しようとしている。電動車部品のフルライン・サプライヤーである同社は、新興国企業にとっては電動車のシステム提案能力を持つ魅力的な企業となっている。さらに2015年までに電動部品の規格化を進める計画で、完成車メーカーは主要ユニットを開発する必要がなくなり、開発期間の短縮にも繋がる。Boschの目指すところは、これまでの「ディーゼル部品のインテル」に加え、「電動車コア部品のインテル」になることでもある。リチウムイオン電池ではAER150km/重量250kgのEV電池が現在8,000〜1万ユーロのコストを独Volkswagen(VW)と共同で5,000ユーロを目標に取り組んでいる最中であり、プラグイン・ハイブリッド車(PHV)の場合では今日で3,000ユーロを実現している(BoschおよびVWの電動車への取り組み詳細は、「製造戦略から見たHV・PHV・EV動向と今後」で紹介)。

Continentalの電動車戦略
 独Continentalは、電動車モーターとドライブシステムのパッケージを量産する戦略を展開しており、電池セルの韓国SKイノベーションとは電池組み立ての合弁や、自社では電池関連技術のノウハウも所有している。資本上の親会社独Schaefflerも、現在、電動車部門を強化中であり、HVの「Schaeffler Hybrid」、EVの「ACTIVeDRIVE」を自社で開発し、ソリューションとして提供している。すでに、仏Renaultへモーターを供給するほか、独ZFと共同でHVドライブシステムを開発し、電動車分野ではHV/PHV向けECU、ブレーキ、トランス、電池、モーターを扱う。

Magna International の電動車戦略
 カナダMagna Internationalは、パートナーとともに電動車専用部門となるE-Car Systemsを立ち上げ、今後HV/EV部品とシステム及びエンジニアリング・サービスを強化している。同社は、米Ford MotorフォードのEVのパワートレイン開発や電池製造まで担う実力を持ち、米General MotorsともEVの共同開発や生産を行うなどTier1の枠を超えている。このほか、インバーターの生産や韓国現代重工との電池合弁も設立している。

ZFの電動車戦略
 独ZFは、電動車向けのブレーキ、ステアリング、制御を手掛け、HV分野のトランスミッションで顧客を獲得している。同社のHV用モーターとハイブリッド・トランスミッションは独BMW、Daimler、Audi、英ローバーに採用され、顧客開拓と同時に採用が進んでいる。

現代Mobis の電動車戦略
 韓国の現代Mobisは、現代自動車グループ向けEV及びHVシステム(モーター、電池、制御)を一手に担い、グループの電動車開発の中核をなす。近年は、海外メーカーであるVWや米クライスラーなどへも供給している。韓国LG化学とは、同社のセルを使った組み立て会社HLグリーンパワーを合弁で設立し、この電池パックに現代Mobisが周辺部品を追加して現代自動車、起亜自動車に供給。現代Mobisの京畿道儀旺に工場を建設し、生産能力は2014年までに年間HV40万台分に増やす計画。

ミシェランの電動車戦略
 仏Michelinは、インホイールモーターの開発・販売状況では、2種類のインホイールモーター(Active Wheel)を開発している。現在、複数の自動車メーカーと共同で、信頼性試験、耐久性試験、性能試験を行っている。同社の販売スケジュールは、サスペンションが内蔵されてないタイプは2014年頃には市場へ投入し、内蔵タイプも2016年頃には市場へ投入する計画。市場投入までに時間が必要な理由として、「自動車メーカー側が、既存車からインホイールモーター仕様への設計変更が必要な点」でトラクション、サスペンション、ブレーキ系統などが該当する。

 テクノアソシエーツでは、このようなTier1を始めとした部品メーカーの電動車戦略のほか、電動コア部品動向、完成車メーカーの製造戦略、北米、欧州、中国、東南アジア市場の電動車市場と製造戦略、といった4つの視点から、調査レポート「製造戦略から見たHV・PHV・EV動向 〜部品メーカーの電動車戦略とOEMの調達・内製化はどこまですすんでいるのか?」としてまとめた。電動化によって大きく変わる自動車産業を分析・展望している。

(テクノアソシエーツ=木村 勲)



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