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製造戦略から見たHV・PHV・EV動向と今後〜部品メーカーの電動車戦略とOEMの調達・内製化はどこまで進んでいるのか?

GM「Volt」は米国市場で日本でのプリウスのように普及する兆し
[2013/01/16]


GM Volt が月産3,000台まで成長、年産6万台のフル操業が見えてきた
 過去1年以上、販売不振が続いていた米General Motors(GM)の 「Volt(ボルト)」だが、2012年に入ってから状況が少し変わってきている。2011年末に電池の発火問題があったにも関わらず、米国ではボルトが売れ始めており、販売増、普及を予兆させる事象も揃い始めている(図1図2)。同車の月間販売台数は着実に伸びており、月産3,000台近くまで成長。待望の月産5,000台ラインも見えてきた。月産5,000台(年産6万台)になるとボルトの製造ラインはフル操業となる。販売状況が改善している要因の一つとして、日本ではプリウスなどHV走行時の燃費の良さが注目されているが、米国では1日の走行距離が数十km のユーザーを中心にトータルなランニングコストの良さでPHV/Voltを選択し始めていることが挙げられる。さらに、積極的な販促支援策も奏功し、価格3万9,000ドルのボルトのリース料が月299ドルで提供されている。ユーザー間では、「年間の燃料代節約だけでも魅力的な内容」と捉えらえている。

図1●米国市場におけるEV/PHV月間販売台数

図1●米国市場におけるEV/PHV月間販売台数
図1●米国市場におけるEV/PHV月間販売台数
(公開情報を元にテクノアソシエーツが作成)

好循環なサイクルに入り始めた
 月間販売台数が着実に伸びていることは、ボルトが「販売増 → 低コスト生産が進む」、そして「低コスト生産が進む → 販売増」の好循環なサイクルに入り始めていることを意味している。販売状況に呼応する形でデトロイト・ハムトラック工場がボルトの増産を繰り返し、3回目の増産体制を築いた(図2)。そしてついに、ボルトの生産でフル稼働やライン増設すらも見えてきた。これらの点から、GMが描いている「2017年、電動車の年50万台の生産・販売」の青写真も現実味を帯びてきた。(テクノアソシエーツ「製造戦略から見たHV・PHV・EV動向と今後」では、市場別販売動向と生産拠点の展開内容をベースにGMの電動車戦略について考察)

図2●米国市場におけるEV/PHV製造・販売計画
【Volt生産計画の推移】
2011年6月 年産 1万台→1.6万台へ (第1回目増産)
2012年      年産1.6万台→  4万台へ (第2回目増産)
                年産   4万台→  6万台へ (第3回目増産)

図2●米国市場におけるEV/PHV製造・販売計画
(公開情報を元にテクノアソシエーツが作成)

電動車でも自社で全てを製造するGM戦略には警戒
 GMは、米国4工場とミシガン電池工場に電動車生産拠点を集約させ、ボルトを従来車と同一ラインで混流生産する。開発当初は電池完成品の供給を受けていたが、現在ではすでにLGからのセル供給のみで電池組み立ては内製化となり、主導権はGM側が握っている。GMはバッテリ組み立てをミシガン州のBrownstown工場で行い、2009年に4,300万ドルの投資で1万台生産、その後6万台に向けた増産体制へ移行している。同社は、ボルト向け製造関連だけで11億ドル以上にもなる投資規模で量産工場を建設しており、現在稼働中のEV・PHV向け工場では突出した規模である(図3)。また、EV駆動モーターも当初は外部調達したものの、内製化を進めている。こうした動きから、電動車においても自社ですべてを製造する方針を垣間見ることができる。

図3●GMの電動車製造の投資状況
図3●GMの電動車製造の投資状況
(公開情報を元にテクノアソシエーツが作成)

 テクノアソシエーツでは、(1)米国、欧州、中国、東南アジア市場の電動車市場と製造戦略、(2)完成車メーカーの製造戦略、(3)Tier1を始めとした部品メーカー戦略、(4)電動コア部品動向、といった四つの視点から、調査レポート「製造戦略から見たHV・PHV・EV動向 〜部品メーカーの電動車戦略とOEMの調達・内製化はどこまですすんでいるのか?」としてまとめた。各市場別販売動向と生産拠点の展開内容をベースにGMの電動車戦略を読み解くほか、完成車メーカーのHV・EV・PHV生産及び各生産拠点における展開内容をもとに、その先の電動車戦略を考察している。また、各部品メーカーの電動車戦略についても記述している。

(テクノアソシエーツ=木村 勲)



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