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高齢者の生活と健康を支える配食サービスが人気
地域密着型のサービスとして急成長

[2008/10/27]



 「作りたての食事を自宅までで届ける」エックスヴィンの配食サービス「宅配クック123」が高齢者の間で人気だ。高齢者の生活や健康のサポートをコンセプトに1999年に開始した「宅配クック123」は,地域に密着したネットワーク,高齢者のニーズに合わせたサービス展開により急成長している。

 メニューは,和食を中心に普通食,カロリー調整食,たんぱく調整食が用意されている(写真)。普通食は,1000種類以上の食材から構成された日替わりメニュー,カロリー調整食は66種類,たんぱく調整食は28種類のメニューがあり,毎日,昼と夜に届けられる。その特徴は,高齢者の好み・嗜好に合わせた献立や優れた栄養バランスに加え,一食から届ける,電話一本で翌日配送,おかゆや刻み食にも対応,配食時には安否確認をする,といった「食事の宅配+α」のきめ細かいサービスを無料で提供している点だ。

 こうした特徴が支持され,高齢者同士の口コミや家族からの紹介,行政からの配食事業者認定などにより利用者を拡大,現在では全国に330店舗のフランチャイズ網を構築している。
 同社商品部部長の萩原研次氏は,「高齢者の方は,食事の提供だけでなく,人と人とのつながりや暮らしの豊かさを求めている。こうしたニーズに応え,地域密着型のサービスとして支持されていることが,成長の支えになっている」と話す。高齢者の生活を担う地域インフラとして,エックスヴィンの配食サービス「宅配クック123」が定着しつつある。

同社が提供しているメニューの一例1 同社が提供しているメニューの一例2
 同社が提供しているメニューの一例
 


成長を支える3つの要因

 全国展開しているエックスヴィンは,医療機関向けの宅配事業が出発点となっている。初めは,近隣の病院から依頼を受けて,個別患者に対する食事提供を実施していた。「退院後もサービス継続のニーズが多く」(萩原氏),1999年に同社を設立し,高齢者食の配食事業サービスを開始。2006年度には,病者・高齢者食宅配部門市場でシェア1位を獲得するまでに成長した(富士経済「外食産業マーケティング便覧2007(上巻)」)。

 成長の背景となっているのは,(1)多彩なメニューと手ごろな価格,(2)きめ細かいフォローアップ,が支持されていることに加え,(3)行政や介護事業所からの認定・紹介,が高齢者に安心を与えていることだろう。
 利用者の支持が高いのが,和食を中心に洋風,中華風を取り入れた多彩なメニュー。「歯ごたえ,舌ざわり,のどごし」をポイントに噛みくだきやすく,柔らかく飲み込みやすくして,食べ残しにより栄養の偏りがないよう配慮している。
 また,普通食の価格は1食577円(おかずのみの場合は525円)。「生活保護を受けている方でも毎日昼・夜2食取っていただくことが可能な価格設定にした」(萩原氏)という。安否確認やおかゆ・刻み食への対応,配送費もこの価格に含まれている。
 さらに,介護保険制度開始から10年が経ち,「行政や介護事業者からの委託や紹介も増加し配食数も毎年2ケタの増加」(萩原氏)という。


栄養価実測値に基づいたカロリー調整食・たんぱく調整食

 また,高齢者食と並んで需要が伸びているのが,カロリー調整食に代表される治療食だ。特に糖尿病食に対するニーズは高く,手軽にカロリーコントロールを実現する食事として患者やその家族の利用が増えている。

 糖尿病患者は,栄養指導によって1日の摂取カロリーを制限されている。その適正カロリー数は個人の体格,生活活動レベル,病状により異なるが,毎日の食事で厳密に計算するのはなかなか難しい。というのも,同じ食材でも季節により栄養素の割合やカロリー数は異なる。しかし,市販されている食品のカロリー表示の大半は五訂食品成分表に準拠しており,必ずしも“実情”を反映しているとは限らないからだ。
 その点,エックスヴィンのカロリー調整食は,1食あたりのおかずのカロリーが240kcal前後(3単位)に設定されている。萩原氏によれば「おいしさや栄養バランスはもちろんだが,一定の栄養価を摂取する事を可能にしている」という。また,今年度より腎臓病患者向けの食事として,たんぱく調整食の提供も開始している。



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