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パネル・メーカーの事業戦略研究2008

LCDパネル・メーカー各社の設備投資の動向
2008年,積極策に転じる大手5社

[2008/02/14]

 2003年以降2007年第2四半期までのテレビ向けLCDパネル・メーカー大手5社の設備投資の動向を,年度別に設備投資額の営業キャッシュ・フローに対する比率(設備投資/営業CF比率)の側面から見ると,韓国Samsung Electronics Co., Ltd.,韓国LG.PhilipsLCD Co., Ltd,台湾AU Optronics Corp.(AUO)の設備投資/営業CF比率は,2005年をピークに減少し続けている(図1)。特に,2007年については,設備投資/営業CF比率が100%を下回るほど抑制されている。台湾Chi Mei Optoelectronics Corp.(CMO)は,これら3社に一年間遅れたサイクルを持つとともに,その比率が飛び抜けて大きいことも分かる。事業規模の拡大を急ピッチで進めているという事情が背景にある。シャープは,これら4社と反対のサイクルを持つ。すなわち,設備投資/営業CF比率は,2005年をボトムに上昇傾向にある。シャープの2007年の設備投資/営業CF比率の動向については,未だ不明であるが,2006年10月に,転換社債2000億円を発行した際,今後数年間は設備投資が活発化すると発言していたこと,2007年7月に第10世代LCDパネル製造ラインとなる堺コンビナートの建設と2009年度中の稼働を発表したこと,2008年の年頭記者会見において,亀山第二工場の6万枚/月から9万枚/月への生産能力増強の7月稼働への前倒しを発表したこと等を合わせると設備投資に対する積極策を継続していることは疑いない。

図1:LCDパネル・メーカー各社のLCDパネル部門設備投資の推移
図1:LCDパネル・メーカー各社のLCDパネル部門設備投資の推移


 2008年以降については,シャープのみならず,各社とも設備投資に対する考えは積極策に転じると見られる。現在の費用構造や費用トレンドからすれば,設備能力や労働管理能力の限界を通り過ぎている可能性があることや,設備投資の抑制傾向が続けば,出荷数量を拡大基調にのせるができず,中長期的には,パネル供給が過少となる恐れもあるためである。
 各社が設備投資に関して積極策に転じるとすれば,投資に見合うだけの収益を計上できるかが問題となってくる。各社の営業利益率の推移を見ると,ピーク時の営業利益率は,中長期的に低下傾向にある(図2)。特に,2006年の収益性の低下は著しい。利益の著しい毀損は,設備投資に負の影響をもたらす。素材メーカー,部材メーカー,セット・メーカーを含めた産業全体にとって,中長期的に好ましくない結果を引き起こす可能性もある。 2007年第三四半期以降,LCDパネル・メーカー各社の業績は急回復している。営業利益率も急上昇している。しかしながら,このような現象が継続するとは限らず,一時的な現象にとどまる可能性もある。
 LCDパネル・メーカーさらにはLCD産業全体の中長期的な発展のためには,素材メーカー,部材メーカー,セット・メーカーを含めた産業全体の構造そのものを見直していく時期に来ているといえる。

図2:LCDパネル・メーカー各社の営業利益率
図2:LCDパネル・メーカー各社の営業利益率

 「LCDパネル・メーカーの事業戦略研究2008」では,FPDテレビの最新状況と将来動向を中心に,主要LCDパネル・メーカー5社の事業戦略を事業ミッション,市場認識,技術戦略,製造戦略,製品戦略,販売戦略,事業体制,財務戦略の8項目に分けて多角的に分析した。FPDテレビ業界に関連するパネル・メーカー,部材メーカー,装置メーカーなどに対する指針を示す情報を提供する。

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