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FPDパネル各社,競争力維持に必要な年間設備投資目標は,
LCDで3000億円,PDPで800億円

[2006/08/11]

 「テレビ用フラットパネル・ディスプレイ(FPD)各社が,2010年まで競争力を維持するために必要な単年度の設備投資額の目標は,液晶(LCD)パネルで3,000億円,プラズマディスプレイ・パネル(PDP)で800億円。」テクノアソシエーツが,FPDパネル各社の2010年までの設備投資計画と最大可能設備投資額について,公開情報をベースに財務的手法を使って試算した結果,このようなことが明らかになった。この試算は,設備投資資金の原資のベースとして,本業において稼ぎ出した営業キャッシュ・フローを使った。この結果,設備投資で先行する松下電器と韓国Samsung Electronics Co., Ltd.をライバル各社が追随する図式が2007年以降も続く。しかし,この数字を実現するためには,シャープで約7%,ソニーで5〜6%という高水準の営業利益を計上し続けなければならない。FPDパネル各社は,生き残りをかけて,企業体力の限界に挑むことになる。

 今回,テクノアソシエーツが実施した主要テレビ・メーカー,パネル・メーカー各社の設備投資シミュレーションの結果,「LCDパネル設備投資:3,000億円,PDP設備投資:800億円」の実現に必要とされる営業利益率は,図1のようになった。

 松下電器産業,Samsung Electronics(サムスン電子)については,現状維持ということになる。「LCDパネル:3,000億円,PDP:800億円」という数字が,両社が現状を維持した場合の企業体力の限界値として求められたためである。
 シャープにとって,LCD事業で3,000億円という設備投資規模は,現状の規模に対し1,000億円を積み増さなければ到達できない数字である。7%近い営業利益率がなければ吸収しきれない金額となっている。シャープは,ほぼ現状の水準に近い6%を営業利益率の目標としているが,物足りない。
 ソニーについては,サムスン電子とのLCDパネル製造合弁会社であるS-LCD社などのLCD事業関連で3,000億円の追加資金負担が発生すると仮定すれば,5%〜6%と現在の倍の水準にまで営業利益率を高めていかなければならない。

 韓国LG Electronics Inc.(LG電子)は,2,000億円の有利子負債削減と,「LCD:3,000億円,PDP:800億円」の設備投資を,有利子負債削減完了の目標年として掲げる2007年まで継続しなければならない。この期間の営業利益率は,7%〜9%が必要ということなる。有利子負債削減完了以降は,5%程度の営業利益率と幾分穏やかになるが,2007年までは,2005年比で2倍程度の営業利益率を高めていかなければならない。
 台湾AU Optronics Corp.(友達光電)については,2003年から2004年にかけての営業利益率15〜17%を達成できれば十分可能である。
 台湾Chi Mei Optoelectronics Corp.(奇美電子)の2009年,2010年については,2003年の営業利益率15%を達成できれば十分可能であるが,2008年までは20%をも超える営業利益率を計上しなければならない。

 「デジタル家電関連企業の東アジアでの事業機会」では,日本,韓国,台湾,中国,それぞれの地域におけるデジタル家電関連企業の事業戦略を分析し,市場または研究開発拠点として台頭する東アジアでの事業機会を抽出・分析した。主要家電メーカー各社の事業戦略の成否を占うために,財務分析の手法による設備投資の妥当性検証,およびマクロ経済の動向への適応性検証も行っている。本レポート発行に合わせ,購入者を対象にした研究報告セミナーを,9月1日に開催する。

図1:「LCD設備投資:3,000億円,PDP設備投資:800億円」に必要とされる営業利益率
図1:「LCD設備投資:3,000億円,PDP設備投資:800億円」に必要とされる営業利益率

(テクノアソシエーツ 中村友亮)


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