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アスタキサンチン工業会が設立
目的はエビデンスや安全性情報の整備,啓蒙活動の強化

[2008/09/08]



 8月25日,天然の色素成分「アスタキサンチン」の原料メーカーが集まり,アスタキサンチン工業会を設立した。強力な抗酸化作用や生活習慣病予防効果などで注目を集める健康食品素材「アスタキサンチン」の健全な市場育成を目的としたものだ。

 アスタキサンチン工業会の設立メンバーは,オリザ油化,武田紙器,東洋酵素化学,トレードピア,バイオジェニック,富士化学工業,ヤマハ発動機の7社。8月25日の設立総会では,富士化学工業の宮川和之取締役ライフサイエンス事業部長が会長に就任。副会長には,東洋酵素化学の高橋和男専務取締役が就いた。

 アスタキサンチン工業会では,今後,(1)アスタキサンチンの有効性,有効利用の研究,啓蒙活動,(2)同会のホームページによる情報提供,(3)アスタキサンチンの規格や試験方法設定などの技術情報の整理,(4)安全性情報などの集約と公的機関との情報交換,(5)年2回程度の勉強会の開催ーーなどを行うという。
 有効性や有効利用の研究では,公表データの整理や,原料メーカー各社による公開可能情報を持ち寄る。また,9月末を目処に同会のホームページの運用を開始する予定で,イベント情報や学会情報などを掲載していく。
 第1回の勉強会は,9月8日に東京都港区のアジュール竹芝で開催される予定。講演内容は,梶田眼科医院の梶田雅義院長による「アスタキサンチン高齢者の調節機能改善効果」,慶応義塾大学の坪田一男教授による「食とアンチエージング」など。参加費は無料,定員は80人。

業界一体となってビジネス環境を整備していく

 8月25日の設立総会では,アスタキサンチン研究者による講演も行われた。京都府立医科大学の内藤裕二准教授は「酸化ストレスと生活習慣病:プロテオミクスからのアプローチ」をテーマに,酸化により修飾されたタンパク質により,ガンや生活習慣病などが引き起こされる可能性について講演。また,大阪市立大学大学院の井上正康教授は,「活性酸素と生物の生存戦略」をテーマに,これまでいかに生物が酸化・還元を使いながら進化してきたのかを講演した。

 アスタキサンチンは,リコピンやβカロチンと同じカロテノイドの一種。赤色の色素成分で,健康食品素材として市場に紹介されてから10年ほどたつ。生活習慣病予防効果や,抗疲労作用,抗炎症作用(関連記事),美肌作用など,様々な機能について報告されている。最近では,ヤマハ発動機が脳の認知機能改善(関連記事)やパーキンソン病症状の改善効果(関連記事)などを相次いで報告しており,アンチエイジング素材としての有効性が有望視されている。

 アスタキサンチン工業会の宮川会長は,「アスタキサンチンは,健康食品素材の中でも注目され,毎年売り上げが伸びている素材の一つ。一方で,素材の有用性や有効利用方法などについては原料メーカー各社がそれぞれに行っているために,行政や世界市場に対する啓蒙が進んでいない面もある。今後は,アスタキサンチン工業会が牽引する形で,食の安全や健康食品のあり方,機能性などに対する検証を行い,アスタキサンチンを取り巻く環境を整備していきたい」としている。




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